ラダー

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一級建築士

どんな問題が出る?一級建築士学科/製図試験内容を一級建築士が解説

一級建築士の試験内容が知りたい!
学科と製図試験ではどんな問題がでるの?

本記事のライター

ラダー
こんにちは。ラダーです。一級建築士学科試験に独学合格

無事、一級建築士を取得しました。

この記事では一級建築士の受験経験者であるぼくが

一級建築士試験の試験内容について解説していきます。

僕自身が受験して感じたそれぞれの科目の特徴効率の良い勉強法

交えながら紹介しますのできっと有用なはずです。

一級建築士 学科の試験内容

Building house. House construction. Many drawings for building, pencils and small wooden house on wooden background.

学科試験の出題数は全125問、試験時間は6時間半

一級建築士の学科試験で出題される教科は

計画、設備、法規、構造、施工の5教科です。全125問の四肢択一マークシート問題を6時間半で解く試験です。

下表に整理してみました。

出題数試験時間
学科I(計画)
学科II(環境・設備)
20問
20問
計2時間
学科III(法規)30問1時間45分
学科IV(構造)
学科V(施工)
30問
25問
計2時間45分
合計125問計6時間30分
学科試験の出題数と試験時間

この表を見ても明らかなように、学科Ⅲの法規だけが単体科目で解ききる構成です。

残りの学科Ⅰ、Ⅱと2時間以内、学科Ⅳ、Ⅴは2時間45分以内にそれぞれの問題を解ききる構成です。

大体、学科Ⅲの法規以外は時間内に十分に解ける内容です。

合格基準点は総得点で約90点が目安

例年の合格基準点は、受験者の正答率などで変わってくるため一定ではありませんが

概ね125点満点中90点以上が合格の足切りラインといった感じです。

合格点の足切りが近年最も高かったのは、令和元年の97点で、近年最低は令和3年の87点です。

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僕は令和元年合格。この年は受験者の平均点が高く例年より足切りが跳ね上がりました。

留意したいのは足切りラインは総得点だけでなく各科目にもかかってきます

この点数も年によってまちまちですが、概ね各科目5~6割以上の正当率が求められます。

計画、環境では10〜12点、法規、構造では15〜17点、施工は12〜14点といった具合です。

この足切りの1点に泣いて再受験となる人も例年ざらにいます。

計画

計画では20問出題されます。先の表にも示したとおり、

環境・設備と同じ時間割で受験する為、問題集は学科Ⅰ(計画)と学科Ⅱ(環境・設備)で一冊です。

教科の特徴としては出題範囲が幅広いこと。

計画学や室内の寸法、建築の歴史様式から最新の建築業界用語と多岐に渡ります。

個人的には意匠設計出身なのでこの教科は日常的に目にする建築常識や、

学生時代の講義を思い返す内容が多く最もとりかかりやすい科目でした。

また、その学習領域の幅広さから新傾向問題が出しやすい科目でもあると言えます。

令和3年は、計画の新傾向問題が難しく、足切り点に泣いた方も多いと聞きます。

環境・設備

出題数は計画と同じ20問で、計画に比べると出題範囲は絞られています

照度や熱環境についての基本原理や、電気給排水設備などの実務的知識などが出題されます。

基本的な公式を暗記する場面もありますが、全体的には基本を押さえれば解ける問題が多いです。

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学習したぶんだけ比較的成果が出やすい科目だと言えるでしょう。

法規

出題数は30問で、唯一、法令集の持ち込みが許可されています。

試験時間は1時間45分で、一教科あたりの試験時間は一見他の教科より長そうに見えますが

法規の試験では法令集を時間内に適切に参照するテクニックが必要とされます。

また、時間をかけさえすれば答えは法令集の中から導きだせる為、逆にいつまでも見切りをつけられず、

時間ぎりぎりまで問題に取り組んでタイムオーバーということも少なくありません。

ただ出題内容としては、例年傾向はそこまで変わらないうえに

法令集の引き方をマスターしておけ高得点が狙える点かせぎ科目です。

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法令集の線引きやセッティングには時間がかかります。

こちらの記事で準備方法について解説していますのでサクッと終わらせておきましょう。

>>【1級・2級建築士試験】法令集線引きが爆速で終わる5つの方法+裏技

構造

構造の試験問題数は30題で、施工と一緒に解き始めます。

問題形式としてははじめの5,6問が構造力学の計算問題で、

そのあとは各種構造(特にRC,S造の知識)と建築材料の文章問題です。

計算問題は公式を覚えて過去問を解き続ければ比較的簡単なので点を稼ぎやすいです。

一方、文章問題は実務的な知識を問われることが多く、ある程度学習量が必要な教科だと思います。

ちなみにあまりおすすめできるやり方ではありませんが、ぼくはいつも施工から解き初めて、

構造の計算問題をいつも最後に残して解くようにしていました。

理由は、構造の計算問題が苦手で、序盤にわからない計算問題が続くと不安になって

そのあとの構造材料の問題や施工でミスや焦りが出てパフォーマンスが発揮できないことが多かったからです。

このように解く順番にも試験を突破するヒントがあったりします。

施工

施工の出題数は25問で、構造と同じ時間内に解いていきます。

施工の問題は工事に関する幅広い実務知識で、全教科中覚えることが最も多い暗記教科です。

現場経験が多少あると、何を言われているかがなんとなくイメージできますが、

全く現場経験がないとイメージが湧きづらく戸惑うかもしれません。

ぼくは多少の現場経験がありましたが、

RCや鉄骨の知識や、仕上げ工事などの分野が特に弱く苦労しました。

対策として語呂合わせ本を購入し、自分でも覚えやすい語呂を整理したところ

後半から成績が急上昇し得意教科の一つになりました。(本番では23点/25点中)

学科試験は範囲が広くて独学は難しい。は、ウソです。

ここまで学科の試験内容を紹介してきましたが、

正直、試験範囲が広すぎて自分には独学できるわけがないと思った方に朗報です。

なんと、学科試験はコツコツ独学すれば十分合格できます。

これは僕が製図を教わっていた資格学校の講師も言っていたことです。

(逆に製図を完全に独学で突破することは難しいです。)

ちょっときびしい言い方をするようですが

試験範囲が広いから学校に通うしかない。や、資格学校に通えば受かる。

という考えは、そもそも短絡的な思考です。

大金を払っても9割が失敗するゲームに、勝算なく賭けを挑むのはただのギャンブルです。

その証拠に、資格学校に3、4年通って何百万もの負債を払いながら

負のスパイラル禍で勉強を続けているという人を何人も知っています。

一方、ぼくは独学で学科試験に合格しました。

理由は明快で自分で考えて、コツコツ努力したからです。

付け足すと僕は決して偏差値の高い学歴を歩んでいるわけでもなく、

暗記や独学の経験もこれまでほぼありませんでした。

そんな僕でも合格できた学科試験の独学勉強法を当ブログでは無料で公開していますので

勉強法に迷っている方はぜひ読んでみてください。

独学組の過去問×ノート勉強法|一級建築士学科試験

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【独学】一級建築士学科合格の為に実践した7つの習慣

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一級建築士 製図の試験内容

製図試験の課題

製図試験は、「あらかじめ公表する課題の建築物」についての設計図書の作成を求められます。

この「課題の建築物」は、例年学科試験の前後で発表されます。

ラダー
例えば令和3年でいうと、課題は「集合住宅」でした。

課題や提出図面については事前に発表されますが、

敷地や規模、要求室、延床、などの設計条件は本番まで開示されないため

課題の建築物を手がかりにいろんなパターンの出題を想定して練習をしていきます。

製図試験の試験時間

試験時間は6時間30分で、途中休憩などは、各自でとることになります。

製図試験は時間との勝負です。限られた時間で

課題文確認とマーキング、1/1000、1/400エスキス、中間確認、要点記述、作図、見直しを経て

与条件と法規をクリアした図面を完成させなければなりません。

ラダー
そもそも最初の頃は、図面をトレースするだけでも6時間半かかります。。

また、室名やPS,EPS、防火マークなどのささいな書き忘れであっても

法規や与条件に一つでも合致していないと一発でアウトになる傾向があります。

時間はないながらも「見直し」が何にも増して重要な試験です。

製図試験に必要な道具

製図試験では製図板や、筆記具、定規を持ち込むことが許されます。

限られた時間で図面を完成させるには道具への投資も重要なポイントです。

ぼくもいろんな道具を試しました。本当にいいなと感じた選りすぐりの道具はこちらの記事にまとめました。

建築士製図試験|作図スピードアップにおすすめの道具13選+α

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おすすめA2製図板5選を比較!一級/二級建築士試験

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製図試験の採点方法

製図試験で提出した図面は、次の4つのランクで評価されます。

ランクI:「知識及び技能」を有するもの
ランクII:「知識及び技能」が不足しているもの
ランクIII:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
ランクIV:設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの

この中でランクⅠのみが合格となり、合格率は例年35〜40%程度です。

ちなみに先程挙げた法規ミスや致命的な書き損じなどはランクⅢ、ランクⅣに該当します。

令和3年はこのランクⅢ、Ⅳが全体の56.9%で、ランクⅡが6.3%でした。

つまり、徹底的に見直しをしてランクⅢ、Ⅳのうっかりミスをなくせば

十分に合格できる試験だということになります。

また、採点は機械などではなく、人間が採点します。

そのため、見た目の完成度や図面の美しさも採点の印象度に影響すると言われています。

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ぼくはシャーペンにこだわって字の印象をあげたり、

製図用グローブをつけて図面を汚さないようにしていました。

建築士試験製図用シャーペンおすすめ5選と選び方のコツ

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まとめ:各科目の傾向をおさえれば合格は十分可能です

summary

一級建築士試験は各科目ごとに必ず出題傾向があります。

特に学科試験は独学でもコツコツ勉強すれば十分に合格可能な内容です。

これから受験を考えている方は、

学科から通年で資格学校通って100万円以上も学費を支払う前に

一度考えなおしてみてください。

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