海外留学を志す際に必ずエッセイ、またの名をSOP(Statement of Purpose)が必要になってきます。
この記事では、純ジャパな僕が実際にエッセイ、SOPを作成する過程で身につけた知識や、方法等をご紹介します。
この記事を読めば経験0から英文エッセイ作成のスタートを切ることができるはずです。
もくじ
海外留学におけるエッセイ、SOPってそもそも何?

海外留学ではじめてエッセイを書くという人がほとんどかと思います。
エッセイとは入学時に非常に重要になってくる提出資料です。なんなら最も配点の高い書類であると言っても過言ではありません。
エッセイとは自身の考えや経験、志望動機などを文章にしてまとめ上げる文章のことで、いわゆる作文です。
もちろん、作文とは言え、アカデミアに提出するエッセイにはいろいろとお作法やポイントがあります。
また、各学校でエッセイに書くべき内容や、文字数なども異なってきます。
スタイルや形式を気にし始めると途端に手がとまってしまいそうですが、それは本当に最後のツメの話であって、
重要なのは、自分の素直な動機と、それを裏付ける具体的なエピソードなのではないのかと思います。
海外留学におけるエッセイ、SOPの作成にあたって参考になる書籍

僕自身エッセイを書いたことなんて今までで一度もなかったので、正直はじめはかなり戸惑いました。
当時の僕と同じように、まずは何からはじめたらいいの?という方は下記の参考書籍をゲットするところから始めてみてください。
エッセイというものの全体像や、これまでの出願者の貴重なエッセイ集などはしっかりインプットしておくと構成も立てやすいです。
ぼく自身もこの書籍をゲットするところからはじめました。
特に有用なのは、序盤に記されているエッセイとはなんぞやという話から、エッセイの採点ポイントなどは
エッセイにとりかかる手始めとして読んでおくべきでしょう。
本書の内容から抜粋すると、たとえば「very」や「exactly」といった形容表現はつい多用しがちですが、
実際には「主語」と「述語」によって、明確に表現された内容のあるエッセイが好まれる。
という点などは日本人的な感覚でエッセイを書き始めないためにも重要なポイントです。
加えて、合格者による質の高い例文エッセイが盛りだくさんなので、何を書いていいかわからない方は
自分の専攻や境遇と近いサンプルを見つけて、自分のエッセイの下地を作ってみるのもいいでしょう。
僕の専攻は理系だったのでこちらをセレクトしましたが、文系留学を見込んでいる方は、文系編ももちろんありますのでぜひお求めください。
✓ポイント
大学院入試というのは情報戦です。ブログなどのネットに落ちている無料で得られる情報源を調べ尽くすのはもちろんですが、
少ない投資で大きなリターンが見込めそうだと思った本や書籍、noteなどの情報は
他の候補者との差をつけるべく、迷わずサクッと揃えておくことをおすすめします。
エッセイ作成にかかった時間

一般的にエッセイは出願の一年〜半年前には着手するくらいの長期的なスケジュールでじっくりと完成させるとよいようです。
かくいう僕は、全くこのスケジュールには乗りませんでした。
ぼくはアプライの3ヶ月前からエッセイを作成し始めたので、
その他の出願書類との並行作業が必要となり、最後までぎりぎりのなかでのアプライだったので精神的にもきつかったです。
エッセイに時間がかけられなかった要因はいろいろとあります。
志望校やプログラムの選定に時間がかかったこと、TOEFLの底上げ、
そもそもPh.D.に進むのか、MSに進むのかといったそもそもの決断に時間がかかったことや、
本業、資格取得、そして家族との時間などなど。。言い訳すればいくらでも出でくるので割愛しますが、
ここで言いたいのは、実際にアプライ時に提出する書類と同等以上の時間を大学やその後の進路等の下調べに費やす必要があるということです。
おすすめしたいエッセイ校正サービス

忙しい合間を縫ってなんとかエッセイのたたき台が完成したら、次は校正をかけていきましょう。
校正を頼む相手はできるならネイティブに依頼することをおすすめします。
僕の場合は、友人に推薦状のドラフトを校正してもらい、エッセイはTopAdmitという留学エッセイ校正サービスを利用しました。

こちらはネイティブのスタッフが出願校の専攻や、各校の設問などに合わせてエッセイの内容から
よりよい言い回しなどについてまるっと校正してくれるサービスです。
僕はTopAdmitに至るまで2つほどWEBエッセイ校正システムに課金してきましたが、
TopAdmitが最もスピーディーで手厚かったかなという印象です。
字数に応じてサービス料金が決定するシステムで、無料でエッセイの再修正(字数制限あり)もお願いできるシステムでした。
また、日本語からそのまま英訳+校正版のエッセイも作成してくれるので、
そもそも自力でエッセイを英語で作成するところから自身がない方も安心して利用できます。
時間がない締めきり直前期や、頼める人脈がないときにも有効なサービスです。
僕が提出したのエッセイは2つで、
第一志望の学校のエッセイ800字と、第二志望の学校のエッセイ1500字でした。
それぞれのケースについて個別に記していきます。
ケース①第一志望校(アイビーリーグ校 大学院 都市計画学科)
・エッセイ字数制限:800字
・Topadmitにドラフト提出:11/10
・Topadmitの校正完了+修正案提出:11/12
・Topadmitから修正版受領:11/14
・コメント内容(抜粋):
ひとつの文章が長い。
第二パラグラフの「これまでの経験と志望動機」がよく書けている。
履修したい授業や、講師についての記述が少ない
・満足度★★★★★
このエッセイでは建築のバックグラウンドを持っていた私が、
なぜキャリアを変えて都市計画を専攻したいのかという内容でエッセイを作成しました。
概して説得力あるエッセイだという評価をいただき、エッセイの構成の修正は行わず、
グラマーチェックを重点的に行なっているとのことでした。
校閲者のレスポンスも早く、出願前のドタバタの最中でもスムーズにやりとりできたことがよかったです。
ケース②第二志望校(パブリックアイビー 大学院 建築都市学科)
・エッセイ字数制限1500字,(提出時は1600字超え)
・Topadmitにドラフト提出:11/14
・Topadmitの校正完了:11/16
・コメント内容
エッセイ中で記述されている今までの経験がどのように役立つかの情報が具体的ではない。
・満足度★★★★☆
1500字を越すアツいエッセイで二日以内に添削がもらえるかどうか、また細かく添削してもらえるか心配だったが総じて問題ありませんでした。
今回は字数を1000字削減する必要があったので、それも含めて校正をお願いしました。
結果的には自分が思いを込めていたパートがやや短縮されていたので、はじめはやや面食らったが全体を通して再読してみると
確かに読みやすくなった印象はあった。また、依頼した校正者は、建築・都市専門の校閲者ではなかったため、
業界では超有名な某氏について記述した際、「この方は建築家ですか?であるならArhitectとはじめにつけておいては?」
という添削を頂きました。これにはさすがにわかるでしょうーとか思ったが、
確かに建築・都市・家具を跨いだインターディシプリンな専攻を内包するぼくの専攻分野においては
ある程度異分野間にもわかりやすく書いておくことは重要なのかもしれません。丁寧に書いておいて損はないということ。
エッセイを書く際に気をつけたポイント

ぼくがエッセイを書く際に意識したポイントは下記の4つです。
- とことん具体的に書く
- 志望コースと教授について必ず言及する
- 問われている質問に漏れなく答える
- 「目標→方法→経験」の流れと明確なヴィジョン
- とことん具体的に書く
☓:「現職では3Dソフトを使って様々なプロジェクトのデザイン検討を効率化できました。このスキルは貴学での修学に貢献することでしょう。」
○:「まだ入社して間もない頃、高さ〇〇Mを超える高層ビルのファサードデザインにおいて、○3DBIMソフトのRhinocerosとGrasshopperの○○プラグインを使ったプラグラムを独力で実装することで、30パターン以上の外装デザインを作成し、基本設計期間を〇〇日短縮できました。この経験から、貴学の〇〇コースの〇〇を行う上で欠かせない〇〇は十分に備わっています。」
- 志望コースと教授について必ず言及する
これはどのエッセイの校正でも口をすっぱくして言及されました。なんなら推薦状のドラフトを作成する際にも推薦者である上司に注意を受けたほど。
すべりどめの出願校をたくさん用意しておくのもよいのですが、よりSpecificなエッセイや推薦状を書くなら
ぼくのように本当にいきたい3校だけにしぼって、徹底的に調べあげ、密度の高いエッセイを作成するのもあり。
- 問われている質問に漏れなく答える
意外と忘れがちな重要なのこと。ぼくがやってたのはまずはエッセイについての質問をばらばらに分解して箇条書きにする。
そして、それらに一問一答形式で答えを記入していき、膨らませ、最後にストーリーが一貫するように順番を並べかえました。
- 「目標→方法→経験」の流れと明確なヴィジョン
①将来の目標→→②そのために大学院で何を学びたいか、或いは何が今の自分に足りないか→→③これまでの経験がどのように②をサポートするか。
といったように将来へのキャリアを一つづつ描いていく過程をみせるとわかりやすいかなあと思いました。
まとめ:エッセイには時間がかかるので早めに取り組みましょう

エッセイは海外大学院入試において最も重要な提出書類です。
作成には余裕をもって取り組みたいところなので、留学を決意したその日からでも
自分の経験の棚卸し作業を始めるとあとあと楽ですよ。
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