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5分でわかる|BAUHAUS(バウハウス)まとめ|概要を現役建築家が解説

2020-06-05

「BAUHAUS(バウハウス)」について知りたい![/st-kaiwa5]

こんな疑問にお答えします

本記事の内容

LADDER
現役建築家の僕がお答えします
  • バウハウスとは
  • 6つのバウハウス
  • バウハウスで教鞭をとった建築家
  • バウハウスをもっと知る為の書籍

この記事を読めば、5分でバウハウスの概要や歴史を網羅的に知ることができます!

 

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バウハウスとは

バウハウスとは、1919年、ドイツに設立された芸術学校です。

ドイツ語で「建築の家」を意味する「BAU HAUS」が由来です。

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最も有名なバウハウスデッサウ校をはじめとした、

その関連遺産群は世界文化遺産として1996年に登録されています。

バウハウスの教育:横断的な建築教育

「すべての造形活動の最終目標は建築である」というポリシーが念頭に置かれていました

教育内容は、建築だけに留まらず、デザインや写真、工芸や美術といった、横断的な芸術教育のあり方は

日本でも桑沢デザイン研究所や武蔵野美術大学基礎デザイン学科などが、バウハウスのポリシーを基にしています。

6つのバウハウス

本家バウハウスが教育機関として存在していたのは、1919年の発足から、1933年のナチス政権の影響で閉校されるわずか14年のあいだでしたが

その間に3つの校舎を経ています。さらに、最後の校長だったミース・ファン・デル・ローエや、モホリ=ナジ・ラースロー等は、

亡命先のアメリカでもバウハウスの精神を受け継いで、教育機関を発足させました。

ここでは、5つのバウハウスの校舎を起点に、歴史を追っていきたいと思います。

①バウハウス・ヴァイマル校(1919-1925)

名前国立バウハウス・ヴァイマル
設計アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデ
竣工1902年
(1919年からバウハウスとして利用される)
所在ヴァイマル/ドイツ

バウハウスの初代校舎であるヴァイマル校は、当時アール・ヌーヴォーに傾倒していた、

ベルギーの建築家アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデが設計したものです。

そこから1919年にバウハウスが成立するタイミングで初代校長としてヴァルター・グロピウスが迎えられました。

「芸術家と職人の間に本質の差はない。階級を分断する思い上がりをなくし、職人の新しい集団を作ろう」という

グロピウスのバウハウス独立宣言には今なおハッとさせられます。ヴァイマル校舎は現在でも、「バウハウス大学」の校舎として利用されています。

②バウハウス・デッサウ校(1925-1932)

名前市立バウハウス・デッサウ
設計ヴァルター・グロピウス
竣工1925年
所在デッサウ/ドイツ

1925年竣工のヴァルター・グロピウス設計のデッサウ校は、

構造から独立したガラスのカーテンウォール工法など積極的に取り入れた

当時としては最新のモダニズム様式の建築物として知られています。

③バウハウス・ベルリン校(1932-1933)

Bauhaus Building in Berlin, Birkbuschstraße in Berlin-Steglitz, photo: Howard Dearstyne, 1932: http://www.bauhaus.ac/bauhaus100/

名前私立バウハウス・ベルリン
設計
竣工
所在ベルリン/ドイツ

三代目校長のミース・ファン・デル・ローエは、ナチス政権によって差し押さえられたバウハウス校舎を離れ、

1932年にベルリンにある放棄された電話工場で、私立のバウハウス校をスタートさせます。

それまでの政治色を排除した学校運営を目標としていましたが、こちらも、結局はナチスの前に翌年1933年には廃校を余儀なくされ、

これを機にミースや、モホリ=ナジはアメリカへと亡命します。

④ニューバウハウス→イリノイ工科大学(1937-)

名前イリノイ工科大学/クラウンホール
設計ミース・ファン・デル・ローエ
竣工1956年
所在シカゴ/アメリカ

アメリカに亡命したモホリ=ナジは、シカゴでバウハウスの教育概念を念頭においた1937年に「ニューバウハウス」を設立します。

「ニューバウハウス」は、モホリ=ナジによる、バウハウス時代の前衛写真を基軸とした、写真の分野の教育で有名になります。

その後、財政難や拡大を経て、「イリノイ工科大学(IIT)」に1949年にその教育方式が引き継がれました。

ここには、1938年から58年、バウハウス最後の校長であるミース・ファン・デル・ローエが、

後のイリノイ工科大学であるシカゴ:アーマー大学の建築学科の教授を務めていたことにも関係があります。

⑤バウハウス資料館(1979-)

名前バウハウス資料館
設計ヴァルター・グロピウス,アレック・クヴィジャノヴィッチ
竣工1979年
所在ベルリン/ドイツ

初代校長のヴァルター・グピロウスが設計を手がけた、バウハウスの教育や歴史を振り返る資料館です。

「バウハウス・アーカイブ」とも呼ばれ、資料館としての機能だけではなく、ワークショップやレクチャーなど、

多面的な活動の場として利用されています。1997年には、ドイツ国内の文化財として指定されています。

⑥バウハウス大学ヴァイマール(1996-)

東西ドイツの併合後、バウハウスは再びバウハウス大学として、1996年にヴァイマル校校舎を拠点にスタートします。

建築、土木工学、アートデザイン、メディアの四つの領域を敷衍した、当初のバウハウスの教育理念が現代によみがえります。

上の写真は、ワイマール内にある、土木工学棟の校舎です。

バウハウスで教鞭をとった3人の建築家

バウハウスはその短い運営期間のなかで、3人の建築家が校長を務めてきました。

ここではその3名について、かんたんに紹介していきます。

バウハウス初代校長:ヴァルター・グロピウス

生/没年月日 1883年5月18日 - 1969年7月5日
出身ベルリン/ドイツ帝国
就任期間1919年-1928年
代表作バウハウス,メットライフビル,グロピウスハウス

バウハウス/デッサウ校舎やバウハウス資料館を手掛けた、バウハウス第一人者であり、鉄とガラスをつかったモダニズム建築を推進した一人です。

師匠は、AEGタービン工場などを手掛け、工業化社会における建築像におおきな影響を与えたペーター・ベーレンスです。

ここで、のちのバウハウス三代目校長となるミースとも出会っています。アメリカ移住後はハーバード大学の建築学科で教鞭をとりました。


バウハウス二代目校長:ハンネス・マイヤー

生/没年月日 1889年11月18日 - 1954年7月19日
出身バーゼル/スイス
就任期間1928年-1930年
代表作ドイツ労働組合総連合研修校

二代目の校長ハンネス・マイヤーは、1927年ジュネーヴの国際連盟本部のコンペ案で高層ビルの設計を提出し、

この案がグロピウスの目に留まり、バウハウスの校長を依頼されます。しかしながら、彼自身が共産主義者であり、

グロピウスとの間に対立が絶えず、わずか二年のうちに解雇されます。

その後は1936年までをソ連で過ごし、のちにスイスに帰国しました。

参考:swissinfo.ch


バウハウス三代目校長:ミース・ファン・デル・ローエ

生/没年月日1886年3月27日 – 1969年8月17日(83歳没)
出身アーヘン/ドイツ
1944年(当時58歳)にアメリカへ亡命
就任期間1930年 – 1933年
代表作シーグラムビル,ファンズワース邸,バルセロナ・パヴィリオン

近代建築三大巨匠のひとりに数えられるミースは、1930年‐1933年、バウハウスがナチスによって閉鎖されるまでの間、

ペーター・ベーレンス事務所からの縁であったグロピウスの推薦によって、三代目の校長を任されました。

「レス・イズ・モアLess is more」や「神は細部に宿るGod is in the detail」の名言でも知られ

均質な柱・梁による、フレキシブルな内部空間を目指す「ユニヴァーサル・スペース」などの現代まで続く普遍的な建築概念を提唱しました。


バウハウスをもっと知る為に|バウハウス関連書籍

ここまで挙げてきた内容はあくまでバウハウスの概要に過ぎません。

興味がある方は以下の書籍も参考になりますよ。

バウハウスを知る書籍①バウハウスってなあに?


バウハウスを知る書籍②The Bauhaus:1919−1933


バウハウスを知る書籍③デッサウのバウハウス建築


まとめ

バウハウスは、現代の建築や芸術教育に多大な影響を与えた教育機関であることがわかりましたね。

ここに書いた内容はあくまで概要に過ぎません。興味があれば、今回紹介した書籍などでもより深く学んでみてください。

当ブログでは映画好き建築家の僕が、建築視点で映画や用語について解説していますので合わせてぜひご覧ください!

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