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「蔑む」は建築由来の言葉だった?13の建築用語が語源のことわざ/用語

日常的に使われている言葉で建築に由来することばって結構あるんです。

実は今つかった「結構」という言葉すらも実は建築に由来する言葉なんですよ!

今回は次の建築に由来する13のことばについて一級建築士である僕がご紹介していきます。

  • 結構
  • 蔑む
  • いの一番
  • たたき上げ
  • 適材適所
  • 根回し
  • 本音と建前
  • 建端(たっぱ)
  • うだつが上がらない
  • 釘を刺す
  • 埒(らち)があかない
  • 束の間
  • 普請

こう見ると日常的に使っていることばってたくさんありますよね!

ですが成り立ちと意味を知ると今までの使い方って実は間違ってた!なんてこともありますので

ぜひこの記事でササッと賢くなっていただければと思います。

それでは順にご紹介していきます!

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01.「結構」の意味と由来

【意味】 すぐれていて欠点がないさま。引用:Weblio

【由来】結構は中国に由来する言葉です。主に、建造物の組み立てや構造、文章の構成などを指す名詞的なかたちで使われていました。

例えば建造物の計画の手筈や下準備を褒めるときは「見事な結構だ」のようなかんじ。

それが省略されて「結構」のようにポジティブな意味合として使われるようになったようです。
ちなみに「もうこれ以上は結構です」のように「これ以上必要ない」日本近代以降から使われた表現で、

結構がもともと「最高ではないが十分に素晴らしい」というような意味から丁寧な断り文句として使われるようになったそうです。

参考:語源由来辞典

02.「蔑む(さげすむ)」の意味と由来

【意味】人を見下す。他人を、自分より能力・人格の劣るもの、価値の低いものとみなすこと。参考Weblio

【由来】現代でもそうですが、大工さんがおもり付きの墨縄(すみなわ)を下に垂らして、

柱などにしるしを付けて勾配を測る技術を下墨(さげすみ)と言います。

ここから転じて人を見下すときに「下げ墨む」→「蔑む」というふうに使われるようになったそうです。

参考笑える国語辞典

03.「いの一番」の意味と由来

【意味】一番目。最初に。真っ先に。

【由来】例えば建築設計においては平面図を書いたりするときは図面に通り心と柱の心を表示します。

その番号の表示の仕方は、現代ではY方向とX方向に順番に「Y1,Y2,Y3…」「X1,X2,X3…」と番号をふることが一般的ですが、

昔はY方向に「い、ろ、は…」、X方向に「一、二、三…」と記載してたのだそうです。

つまりこの法則に沿って「いの一番」というと、「Y方向の1番目とX方向の1番目」、つまり建築物の最コーナー部分ということになります。

建物を建てるときに最初に柱を建てるのは、このコーナーの「いの一番」であることから「一番はじめ」であることを意味するようになったのだそうです。

この言葉は明治期には使われていたそうで、たしかに思えば僕たち世代からするとあまり使わない言葉ではありますが、

ご年配の方からはよくお聞きする言葉なのかもしれません。

参考語源由来大全

04.「たたき上げ」の意味と由来

【意味】苦労を重ねて腕を磨き一人前になった人。

【由来】現代ではよくコンクリートでつくられる土間は、以前は土で作られていて、その土のことを「たたき」と言いました。

このたたきは文字通り叩いてかためて作らていましたが、このプロセスで十分に叩かないと室の高い土間ができなかったことから、

厳しい苦労を経て一人前になったことをさして「たたき上げ」と言われるようになりました。

05.「適材適所」の意味と由来

【意味】能力・性質によくあてはまる仕事やステータスを与えること。

【由来】これはぱっとイメージしやすい言葉ですよね。

古くから日本では、豊富な森林資源を生かした木を用いた家づくりをしてきました。
木には針葉樹と広葉樹、樹種によって様々な特徴があり、家づくりに必要な特徴に合わせて樹種を選らんできたのが日本の家造りです。

最も重要な土台部分に用いられる木には、高耐久で腐りづらいヒノキを選定したり、

内装には加工がしやすく木目が綺麗なスギを選定したり、屋根や梁などには構造体力上頑丈なマツを使うなどです。

6.根回し(ねまわし)」の意味と由来

【意味】「交渉・会議などで、事がうまく運ぶように、前もって関係者に話をつけておくこと」(広辞苑)

【由来】これも日常的によく使うことばですね。根回しは建築というよりはどちらかというと土木分野に由来する言葉です。

木を移植するときに、木の周辺を事前に掘って根っこを切っておいて、

今後の新しい根が育ちやすいように下準備しておくことから生まれたことばだそうです。

07.「本音と建前」の意味と由来

【意味】何かしらに対する人の感情と態度との違いを示す言葉である。引用Weblio

【由来】本音と建前の由来となったエピソードをご紹介します。「建前」というのは、なんと、とある女性の供養の儀式として始まったそうです。。

その昔、ある大工の棟梁(親方)が上棟式(建前)の前の日に、家のお顔でもある玄関前の柱を短くカットすぎてしまいました。

今となってはそこまでしなくても、とは思いますが、親方はなんと責任を取って自死をしようとしていました。
それを見ていた親方の奥様が「じゃあ、柱の長さが足りない部分は、木のマス(枡)を使って補ったらいいのでは」というアイディアを実行。
奥様のこの機転の効いたアイディアで、親方は無事上棟式である建前を切り抜けました。

しかし親方は、妻がこのことを暴露することを恐れて妻を殺してしまいます。

それから親方は、自分の罪を後悔して、女性の七つ道具である(口紅、鏡、櫛、かんざしなど)を棟上に飾ったと言うのが建前の儀式の始まりで、

これが本音と建前の語源となったそうです。

なんともやりきれないエピソードですが、意地と恥に固執する日本人のありようを象徴していることばだということがわかりますね。。

08.「建端(たっぱ)」の意味と由来

【意味】階高、軒高、トップ、天辺、上端あるいは最高の高さをいう現場用語。引用Weblio

【由来】字のごとく、建物の端、つまり建物の最高高さのことを指すことばです。

演劇業界では、大道具や天井までの高さを表す言葉というしても使われるようです。

英語のTop→トップ→タッパから来ているという説もあります。

僕自身も設計の打ち合わせをしていると「タッパはいくつ?」といった感じで聞かれることがあります。

09.「うだつが上がらない」の意味と由来

【意味】出世が中々できなかったり、なかなか恵まれる状況にならないこと

【由来】このことばには2つの言い伝えがあります。

1つは防火目的で作られた町家間の屋根の立上がりを指す「卯建(うだつ)」に由来するという説です。

この卯建は後にデコレーションのように機能し、富を持つ人ほど卯建の高さを上げたそうです。

ここから、「卯建が上がらない」ということは「なかなか富に恵まれない」ということになったということです。

別の由来としては、梁上の短柱である構造上重要な「梲(うだつ)」という部材からきたという説で、

「梲を上げられない」ということは「住宅を建てるお金がない人」を意味し、現在の意味につながったと言われています。

10.「釘を刺す」の意味と由来

【意味】言い逃れや間違いなどが起きないように、はじめに念を押すこと。

【由来】日本の木造建築はほぞ加工技術(釘を使わず、部材同士に特殊なあなをほりこんで組み上げる方法)が盛んでした。

こういった技術があったので釘を使うことはまれであり、念のために釘を打っておくか!というニュアンスで釘を打っていたことに由来するそうです。

当時のこの釘は木材に事前に穴を開けて和釘を刺していたので、「打つ」ではなく「刺す」ということばが選ばれているそう。

11.「埒(らち)があく」の意味と由来

【意味】区切りがつくこと。片がつくこと。

【由来】仕切りや柵のことを埒というそう。ここで「埒が開く(らちがあく)」とは

「柵がなくなる」→「障害物が無くなる」という意味合いになったそう。物事が片付かないさまである「埒があかない」はこの逆のことを言うんですね。

12.「束の間」の意味と由来

【意味】ほんの短い時間のこと

【由来】梁上や床下に用いる短柱のことでその部材の短さのことから

ほんの少しという意味で用いられ、時間をあらわす「間」と組み合わせて使われることで、みじかい時間のことを表すようになりました。

ここまでみてくると、棟や梁に関連する言葉が多い気もしてきました。

13.「普請(ふしん)」の意味と由来

【意味】家を修理することや道路などの土木工事のこと。

【由来】普請は、文字通り「普く(あまねく)人々に請う(こう)」という意味で、もとは禅宗用語だそう。

多くの人々にお寺の建造などの労務に従事してもらうことを指したので、築城の石垣のような土木工事をおこなう際にも用いられ、

次第に現代の意味で使われるようになったそうです。

まとめ

summary

さすが世界一の大工技術を要する日本だけあって、建築に由来する言葉がたくさんありましたね!

こういうまとめをつくっていると、結構街を歩いていて建築現場を見たときに

「あ、これって実は〇〇っていう部材じゃない?」という発見が増えるので結構日常が楽しくなってきます。

記事を読んでいただいたみなさんが少しでも建築に興味をもっていただけると嬉しいです。

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