
こんな疑問にお答えします
本記事の内容
- 3Dプリンターとは?
- 3Dプリンターで何がつくれるのか?
- 3Dプリンターのメリット・デメリット
結論
3Dプリンタは個人でも5万円あれば購入できますし、無料の3DCADを使えば初期投資をかなり節約できます。
これまで個人ではつくれなかった立体造形がとてもかんたんに制作できるので、
興味がある方はぜひトライしてみましょう!
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もくじ
3Dプリンターとは?

そもそも3Dプリンターってなに?という方のためにかんたんに説明しておきます!
3Dプリンターとは、次のような流れで3次元の造形物をつくる機械のことです。
3Dプリンタの使い方と流れ
- 3DCADで造形データを作成。(3Dスキャンなども利用可能)
- データをSTL形式に変換。
- データを3Dプリンタに入力。
- 3Dプリント。
- 完成(支持材の除去が必要)
3Dプリンターでつくれるもの
3Dプリンターは様々な分野で使われています。例をあげると次のような分野で活躍しています。
- 建築模型
- 金型
- フィギュア
- 医療器具
- 治具
- モックアップや試作モデル

様々な材料を加工出力できるので、 以上のような幅広い分野で応用することができているんです。
家庭用なら「熱溶解積層方式」が主流
後述しますが、3Dプリンタには材料や製造法によってさまざまな方式が存在します。
家庭用に一台3Dプリントがほしいよ。という場合は、材料・機器コストともに安価な「熱溶解積層方式」がおすすめ。
逆に、業務用で導入したければ「光造形方式」「インクジェット方式」「粉末固着(接着)方式」あたりを選ぶと、
より高精度でハイレベルな加工が可能になってきます。
3Dプリンターの7つの特徴とそのメリット

ここでは3Dプリントを使うことでどのようなメリットがあるかを特徴を挙げながら見ていきます。
3Dプリンター7つの特徴
- 自分一人であらゆる部品や模型をつくれる
- 短期間での制作が可能
- 在庫管理が不要
- 手先が不器用でも精密な造形をつくれる
- 様々な分野に応用可能
- コミュニケーションが円滑になる
- 試作検討のコストを削減できる
自分一人であらゆる部品や模型をつくれる
3Dプリンターは、3DCADとマシンの使い方さえ覚えれば
あとは自分ひとりであらゆる造形物をつくることができます。
短期間での制作が可能
例えば建築の模型製作等のように、細かい部品を組み合わせて精巧な立体をつくろうとすると
結構な時間がかかってしまいます。しかし,3Dプリンターを使えば細かい部材加工も一気に、
かつ精密にできるので、作業工程の短縮が可能です。
在庫管理が不要
3Dプリンタは、データを入力したそばから材料の加工ができるので、
例えば、副業でパーツや部品を作っていく場合も3Dプリンタなら在庫を抱えるというリスクもほとんどありません。
初心者が3Dプリンタモデルを副業でスタートする際にもこのあたりは安心ですね。
手先が不器用でも精密な造形をつくれる
一昔前は、手先がよほど器用でないと作れなかったフィギュアや建築のミニチュア模型も
3Dプリントではかんたんに作れてしまいます。手先の細やかさに自身がない方でも
楽しみながらものづくりができるのも嬉しいですね。
様々な分野に応用可能
建築資材に、人工臓器、宇宙食から一軒家まで、こちらの記事では3Dプリンターを利用した
様々な分野での応用技術を知ることができます。
家庭でも3Dプリンターを手軽に所持できるようになった今の時代、
少しでもかじっておけば、今まで気づかなかった日常での新しい使い方や、
他分野とのコラボレーションも視野に入れる事ができますね。
コミュニケーションが円滑になる
例えば3DCADが扱えない第三者との共同でプロジェクトを進めるときなどは、
3Dプリントで実際に試作品をつくりながら頭の中のイメージやアイディアを共有できるので
チーム間での意思疎通のツールとしても使えて、プロジェクトの質も高まります。
試作検討のコストを削減できる
複雑な造形は、PCのモニタ上だけで把握するのにも限界があります。
3Dプリントを利用して、手早く試作品を作って実際に手にとってみることで
最終成果品のモックアップも手軽に行えるので、手戻りがなくその分のコストも削減できます。
3Dプリンターには5つの製造方式がある

3Dプリンターには、実は加工のプロセスによって様々な機種・機械があり、
大別すると、次の5つの製造方式にまとめることができます。
3Dプリンター5つの製造方式
- インクジェット方式
- 光造形方式
- 粉末燃結方式
- 熱溶解積層方式
- 粉末固着(接着)方式


ここでは、それぞれの方式とその特徴についてかんたんに見ていきたいと思います。
①インクジェット方式
インクジェット方式はいくつか種類がありますが、一般的には素材樹脂を
紫外線で固めながら積層して加工するもので、なめらかな立体造形にも適しています。
また、比較的短い時間での加工が可能で、鮮やかなカラーリングも施すことができフィギュアなどに重宝します。
反面、機器の稼働時の音が大きく、直射光や紫外線による黄変や塗装剥離などの劣化にも注意が必要です。
②光造形方式
光造形方式の仕組みとしては、紫外線をエポキシ系液状樹脂に当てて、硬化→軟化の工程を反復していくことで
造形物を形成してきます。液体樹脂からの成形なので、比較的自由な形状を実現しやすく、
一般的な普及率も高いので、初めての方にもおすすめです。
ただし、加工には多少時間がかかるので、なにかのパーツを量産したいという方には不向きかもしれません。
③粉末燃結方式
SLS方式(Selective Laser Sintering)とも言われ、レーザーでナイロンや金属の粉末を加熱、固めて積層させていく方式です。
高精度な造形が可能で、テクスチャーとしては表面にざらつきがでてくるのが特徴。金属材料などの加工も出来て、
2009年に特許が切れた関係で価格も下がってきており、導入もしやすくなってきています。
④熱溶解積層方式
樹脂を熱で溶かして積層することで造形物を作製します。
こちらも前述の粉末燃結方式同様、2009年の特許切れに伴い3Dプリンタブームの発端にもなりました。
材料代、機器コストともに比較的安価で初心者も取り入れやすい点が特徴ですが、
厳密な寸法精度にはお取り、作成工程にも時間を要するのでより本格的に3Dプリントを行いたい方にはやや物足りなさも残ります。
⑤粉末固着(接着)方式
粉末固着方式のメリットは、液体接着剤で薄い石膏粉末を固めながらモデルを制作する方式。
フルカラーでかつ、素早くモデリングできるのが最大の特徴で、
色彩表現が重要な建築模型やフィギュアでも利用されます。反面、石膏なので破損しやすいのが難点。
まとめ

3Dプリンターは、数年前に比べると、価格も格段に下がってきており、
個人で導入することもそこまで大きな負担にならなくなってきました。
これから3Dプリンタを導入される方は、本記事をおさらいしてぜひ自分に合ったプリンタを導入されてください!